お彼岸の意味と成り立ち

お彼岸の意味と成り立ち | ギャラリーメモリア東京日本橋

お彼岸の意味と成り立ち

お彼岸とは?

現代日本におけるお彼岸は、主に「お墓参りやお供えを通してご先祖様を供養する期間」として考えられています。ここでは、「お彼岸」という言葉の意味や成り立ちについて詳しく解説します。

「お彼岸」の意味・語源

「彼岸(ひがん)」の語源はサンスクリット語の「paramita(パーラミタ)」で、日本では「波羅蜜多(はらみた)」と表記されました。漢訳で「至彼岸(とうひがん)=彼岸に至る」という意味になり、「彼岸」は「悟りの世界(お浄土の世界)へ辿り着く」という意味を持ちます。

此岸と彼岸

日本の仏教では、「此岸(しがん)」と「彼岸(ひがん)」という概念があります。

  • 此岸(しがん)…こちら岸。欲や煩悩にまみれた世界(この世)
  • 彼岸(ひがん)…向こう岸。仏の住むお浄土の世界(悟りの世界、あの世)

この此岸と彼岸の間に流れる川を「三途の川(さんずのかわ)」と呼びます。

お彼岸の成り立ち

「お彼岸」という行事は、日本古来の「日願(ひがん)」信仰と仏教の「彼岸」という考えが結びついて生まれました。

日願(ひがん)信仰

古来より日本では、太陽信仰が定着しており、太陽と祖先神への感謝を基本とした信仰が「日願(ひがん)」と呼ばれていました。

仏教の「彼岸」思想

仏教伝来後、日本では「西方浄土(さいほうじょうど)」の考えに基づき、太陽が真東から出て真西に沈むお彼岸の時期に、浄土への道しるべができると考えられました。また、昼夜がほぼ同じ長さになるこの時期は、此岸と彼岸の距離が最も近くなり、思いが通じやすくなるとされました。

これらの考えが結びつき、最終的に「ご先祖様への供養と仏教修行を行い、自分自身を見つめ直す時期」としてお彼岸の行事が定着しました。

仏教修行「六波羅蜜(ろくはらみつ)」

「六波羅蜜」は、在家向けに説かれた悟りに至るための修行方法です。

  • 布施(ふせ)…施しをすること
  • 持戒(じかい)…規律を守ること
  • 忍辱(にんにく)…よく正しい心を持つこと
  • 精進(しょうじん)…目的に向かってたゆまず努力すること
  • 禅定(ぜんじょう)…常に平静な心を持ち続けること
  • 智慧(ちえ)…智慧を磨き、智慧を働かせること

六波羅蜜は仏教修行の基本であり、報恩感謝の精神が根底にあります。お彼岸にお墓参りやお供えをする行為も、六波羅蜜の修行の一環と言えます。

日本最古のお彼岸

日本最古のお彼岸は、平安時代初期に行われた無実の罪で死去した早良親王(さわらしんのう)の怨霊を鎮めるための祈りの行事とされています。その後、「彼岸会(ひがんえ)」として、春分・秋分を中心とする七日間に開催され、江戸時代にかけて年中行事として定着しました。